やり方を工夫することのおもしろさ

 勉強をしているときにかかわらず、どうしてもやる気がでないときってありますよね。
 Basicの生徒にも、あるいは本校に通う生徒のなかにも、今日ばかりどうしてもやる気が出ない……と感じる生徒はいると思います。
 たとえば体育祭や合唱祭の行事の後、もしくは部活をものすごい頑張った日など、眠気と戦わなければいけないこともあるかもしれません。
 そんな時、どうするか?
 今日、とある生徒が英語の授業の残り30分のところで机に横たわってしまいました。
 その生徒に「残り少しだから、わかるところだけでもやってみよう」と声をかけてみると、なんと、問題の主語だけを書き始めたのです!
 具体的にいえば、「マイクは野球をした」という問題であれば「Mike」を、「私は野球が好きではない」という文だったら「I」だけを書いたのです。
 本人は何気なく、というか楽をするためにやったのかもしれませんが、こちらとしては非常に驚きました。何せ、そんな解き方をする生徒は、今まで一度も見たことがありません。
 しかし、思うにそこまでひどい戦略ではないかもしれません。むしろ、英語の勉強ではかなり役に立つ方法かもしれないと感じるほどです。
 というのも、英語には必ず主語があります。「~は、~が」にあたる部分が、英文には必ずあるのです。
 しかも、主語はほとんどの場合先頭に来ます。つまり、英訳の問題ではほとんど、主語を一番最初に書くことになるのです。
 最初に主語だけを書く、というのは単純そうに見えて、英語の本質をついた解き方なのかもしれない、と感じました。